【和牛とは】

「和牛」とは、(産地のことではなく)品種のことを指しています。
その品種には、「和牛」の90%以上を占める「黒毛和種」の他に、北海道・東北地方の「日本短角種」、山口県の「無角和種」、高知県や熊本県などの「褐毛和種」があり、これらを総称して「和牛」と呼びます。

産地のことではなく品種のことを指すので、例えば「外国産」であっても「和牛」というのも、僅かですが存在します。
(例えば、「豪州(産)和牛」などがあるようです)


【国産牛とは】

一方で、「国産牛」とは、その産地を指します。
一定期間(3ヶ月)以上日本国内で飼育され、且つ、日本での飼育が最も長ければ「国産牛」となります。
例えば、外国で産まれた牛でも、輸入されてから3ヶ月経てば(且つ外国での生育より長ければ)「国産牛」となります。


従って、ホルスタイン種や交雑種(F1)などの品種は日本国産で「国産牛」であっても「和牛」ではありません。



【銘柄牛 有名どころ】

牛肉画像和牛画像
(都道府県) (銘柄・おすすめ) (認定機関)
◆三重県 松阪牛  肉よし 松阪牛協議会
◆兵庫県 神戸ビーフ  黒と白や 神戸ビーフ・神戸肉流通推進協議会
但馬牛  ほくぶ
◆滋賀県 近江牛  カネ吉 近江牛生産・流通推進協議会
◆山形県 米沢牛  霜降屋 米沢牛銘柄推進協議会
 

【銘柄(ブランド)牛とは】

牛肉の銘柄(ブランド)は、産地(地理的表示)、血統(品種)、枝肉の格付け、飼育法などにより、ある一定の基準を満たしたものに付けられているのが一般的です。
牛に限らず、銘柄家畜の命名や基準については、(社)中央畜産会が定めた「産地等表示食肉の生産、出荷等の適正化に関する指針」に従うことが望ましいとされています。これに従って定めた各銘柄牛の品種や基準については、(財)食肉消費総合センターで見ることが出来ます。
各基準には明確な法律などがあるわけではなく、最終的には、各推進団体の任意にて適用範囲などが決められます。各銘柄は、商標登録などされている場合がほとんどなので、実質的に、適用範囲外のものはその銘柄を名乗れません。
各推進団体とは、いくつかの団体や組合などが集まった、半ば公的なところとなりますが、各推進団体の信頼度やブランド≒牛のブランド、といったところでしょうか。

※それ以外に、例えばヤマダさんが自分の牛を勝手に「ヤマダ牛」と呼んだりするのはもちろん自由です。


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【他の銘柄牛一覧】

※ここでは、「黒毛和牛のみ」の銘柄を挙げています。ホルスタインや交雑種など、黒毛和種でない和牛を含む銘柄は除いています。
※2013年3月 現在

北海道

はやきた和牛、つべつ和牛、北見和牛、ふらの大地和牛、北勝牛、十勝和牛、みついし牛、北海道和牛、びらとり和牛、十勝ナイタイ和牛、音更町すずらん和牛、白老牛、ふらの和牛、かみふらの和牛、生田原高原和牛、北海道オホーツクあばしり和牛、知床牛、流氷牛、とうや湖和牛

青森県

あおもり倉石牛、あおもり十和田湖和牛

岩手県

前沢牛、江刺牛、いわて奥州牛、いわて牛、岩手しわ牛、岩手とうわ牛、いわてきたかみ牛、いわて南牛

秋田県

三梨牛、秋田由利牛、秋田錦牛、秋田牛、羽後牛

宮城県

若柳牛、石越牛、はさま牛、三陸金華和牛、仙台牛

山形県

尾花沢牛、山形牛、米沢牛

福島県

福島牛

茨城県

つくば山麓 飯村牛、常陸牛、紫峰牛、筑波和牛、紬牛、花園牛

栃木県

とちぎ和牛、とちぎ高原和牛、おやま和牛、那須和牛、かぬま和牛、さくら和牛

群馬県

上州和牛

埼玉県

武州和牛、深谷牛

千葉県

かずさ和牛、飯岡牛、みやざわ和牛、しあわせ満天牛、美都牛

東京都

秋川牛、東京黒毛和牛

神奈川県

横濱ビーフ、市場発横浜牛、葉山牛

山梨県

甲州牛、甲州産和牛

長野県

阿智黒毛和牛、北信州美雪和牛、りんごで育った信州牛

新潟県

にいがた和牛

富山県

とやま和牛

石川県

能登牛

福井県

若狭牛

静岡県

遠州夢咲牛、特選和牛静岡そだち

愛知県

みかわ牛、安城和牛、鳳来牛

岐阜県

飛騨牛

三重県

みえ黒毛和牛、鈴鹿山麓和牛、伊賀牛、松阪牛

滋賀県

近江牛

京都府

京都肉、亀岡牛、京の肉

奈良県

大和牛

大阪府

和歌山県

熊野牛

兵庫県

淡路ビーフ、加古川和牛、黒田庄和牛、本場但馬牛、湯村温泉但馬ビーフ、三田肉/三田牛、丹波篠山牛、神戸ワインビーフ、神戸ビーフ(神戸肉、神戸牛)、但馬牛

鳥取県

鳥取和牛、東伯和牛

岡山県

おかやま和牛肉、千屋牛

島根県

潮凪牛、いずも和牛、石見和牛肉、隠岐牛

広島県

広島牛

山口県

(見島牛)

香川県

讃岐牛、オリーブ牛

徳島県

阿波牛

愛媛県

いしづち牛

高知県

(土佐和牛)

福岡県

小倉牛、筑穂牛

佐賀県

佐賀牛、佐賀産和牛(、伊万里牛)

長崎県

大分県

The・おおいた豊後牛

熊本県

くまもと黒毛和牛

宮崎県

宮崎牛

鹿児島県

鹿児島黒牛

沖縄県

もとぶ牛、石垣牛、おきなわ和牛




銘柄牛は、財団法人日本食肉消費総合センターの銘柄牛検索システムで調べることができます。


【三大銘柄牛(三大和牛)とは】

「神戸ビーフ・松阪牛・近江牛」が三大銘柄牛(三大和牛)であると言われますが、「神戸ビーフ・松阪牛・米沢牛」と言われることもあるようです。


【三大和牛、それぞれのルーツ】

江戸時代は、牛肉を食用にする習慣がなく、また牛や馬の屠殺は幕府の禁制の対象でした。自然死や事故死のもののみ、「薬」とされていました。
ところが、現在の滋賀県である彦根藩(近江地方)だけは将軍家で使用する太鼓の皮などのために牛の屠殺が認められており、その肉は「養生薬」という名目で将軍家に献上されてもいました。
余談ですが、1860年(安政7年)の「桜田門外の変」は、大老になった井伊直弼がそれをも禁止し、「養生薬」を楽しみにしていた徳川斉昭が再開を懇願しに来たのに無碍に断って恥をかかせ、それに怒った斉昭の家臣達による「食べ物の恨み」であるとの俗説は有名です。
つまり、食用として日本で最古の歴史を持つのは近江牛、ということになります。

その近江牛を、後に外国人の多い神戸へ出荷していったのが但馬牛であり、また輸送のため近江から神戸港に運ばれてきた近江牛を在留外国人は「Kobe Beef」と呼びました。
そもそもは、「近江牛」と「神戸ビーフ」は同じものを指していて、外国人による「神戸ビーフ」との呼び名は、牛の産地や血統、品種、銘柄などのことではなく、出荷された場所の名前だったのです。
(もちろん、当時から農耕用の牛は但馬にもいたので、明治に入ってからはその農耕用の牛を食用とすることもあったとは思われます)
さらには、その但馬牛を素牛としている「松阪牛」も、元を辿れば「近江牛」の子孫であると言えます。
その後は、近代〜現代において、「松阪牛」「神戸ビーフ」「近江牛」ともに、独自に発展をしていき、今に至っています。

米沢牛の場合はこれらとは異なっていて、明治初期に、興譲館で教鞭を取っていた英国人の教師が故郷を懐かしんで牛肉を食べたのが食用としての米沢牛の始まりとされています。


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